ふにょの備忘録

かんそうをかく。

2022年を振り返って

年末年始は父の実家(私の祖母宅)に来て過ごすのが我が家の定番で、この年末も例に漏れず道東にやって来ました。そう言っても、特にすることは無いので1人でモンハンライズをやって31日の大半を過ごした。サブキャンプの解放とかひと通りやったので、来年は誰かと集会所クエスト進めたいな。

 

北海道では、おせち料理などのご馳走を大晦日に食べる文化があります。つまり、おせち食べたあとに年越しそば食べるわけで、何故か年末に食い極強いられるんですね。そして紅白歌合戦をみて、今年はやった曲を知ってふーんってなったり。篠原涼子かっこよー。

 

さてさて、今年はいろいろありました。まずは修論の提出。これはたくさんの人の協力の上での事で、本当に感謝してもしきれません。原稿に目を通して助言をくださった方、構想の段階で議論をしてくださった方、皆様本当にありがとうございました。また、発表の機会をくださった、地球惑星科学サークルGROUND の皆様も、ありがとうございます。皆さんのお陰で、修論執筆はいくらか楽しくやりがいのあるものになりました。

 

4月からは名古屋に越してきて、会社員としての日々を過ごすことになりました。正直、大学院生の最後の方は、抑うつ状態があってしんどかったのですが、4月頃からは嘘みたいに元気になりました。5月中くらいまではそれはもう元気で、フットワークも軽く、知らん人と交流してバイタリティに溢れてて。ですが、それもそう長く続かなくて6月頃からまた抑うつ状態が始まって、そして7月頃には良くなって.......と安定感のない日々を過ごしています。大事ではないだろうとは思いますが、楽して楽になりたいので(?)精神科に行ってお薬もらって、最近は安定してます。医療はすごいや。

 

今年について語るにはbeatmania iidx の事は避けられない。これは、今年知り合った友人の影響で始めたんですけどね、結構ハマったんだろうなって思います。すごく珍しく、私にしては長く続いてます。珍しいけど続くものは続くので、このブームは結構長くなると思います。せっかくコントローラー買っておうち環境も整えたし、沢山遊びたいです。

 

 

そうそう、今年はNISA口座を開いて積立NISAを始めました。国の意向に従って将来の為に投資するの、会社員になる以上に「資本主義の犬」感あって嫌だな、とふと思うなど。そうそう、その流れで個別株を少し買ったんですけど、セルシス(旧アートスパーク)というね、クリスタ作ってる会社の株を買って優待でクリスタを手に入れたわけです。今まではお絵描きソフトはもっぱらSAIだった古のオタクでしたが、クリスタ使いやすい.......!いいね!お絵描きのモチベが少し湧きました。

 

そういうこともあって、少し創作欲がやって来てまた高校生の時みたいにサークル活動やりたいなって思ったので友人と2人でぼちぼちやっていこうかなと思います。動画とか出すよ!多分!

 

今年はゼミ(というか勉強会)や読書会は学生の時と変わらず出来てよかった。小説会とベイトソン会、組版ゼミ(終了)、色彩検定ゼミ(終了)、基本情報技術者ゼミをやりました。なんでもいいからやることが欲しかったんだ。付き合ってくれる人たちがいることに、深く感謝しなくちゃいけないな。本当にありがとうございます。来年もよろしくお願いします。

 

そして私は、今年も三体を読み終えることが出来ませんでした。なんで読みおわれないのか分からないし、たまに読むとおもしれ〜ってなるんだけれどもなぜか、なぜか上手くいかない。これは昔からなんですけれど、私は日頃からやりたいことがありすぎて、時間コストを見誤る傾向にある。だから、私の持つ余暇を超えるやりたいことの山に埋もれて、他者が絡まない分後回しにされて、ということなんだろうな。いやまじで適当なこと言いましたが。来年もやはり、新しいことへの挑戦をしていきたいけど、自分の時間とか精神的余裕とかをきちんと考えられる大人になりたい。

 

他にもいろいろありましたが、総括すると名古屋にやって来て、なんのコンテキストもバイアスもない環境で友達を作ることの難しさを痛感して、多方面でから回って、一部の方には迷惑をかけることもありました。けれど、本当に多くの出会いがあって、前向きな気持ちになれた年でもありました。なんとか、自立した生活の基盤を作ることが出来て、精神的にも落ち着いてきたので来年はやりたいことをやる、何か創作物を、クオリティは問わず完成させることを目標にしたいです。あと基本情報技術者の資格とる。

 

そういうことです。らいねんもよろしくね。

 

『短篇七芒星』舞城王太郎

備忘録

 

読んでからずいぶん経ってしまったのですが、完全に忘却する前に一応書き残しておきたいなと。人に読ませるつもりで書いていないので、本当に私の備忘録なんですけど、せっかくなら公開してしまえと

 

私はあまり、本の感想を述べるのが得意ではなくて、書いてあった通りだったっていうどうしようもない言葉しか浮かんでこないのですが、そうはいっても何か残しておかないと読んだ内容も忘却してしまうし。

 

月に一回弱、小説の読書会をしており、そのなかで読んだ本です。タイトル通り短編集で、7本収録されています。なのでひとつのお話は、結構短くてサクッとよんで不思議を摂取できるお手軽な感じ。ひじょうに読みやすく、読後感もわりとよかったんだけれど、「分かった」というすっきり感はなかった。すっきりしない分読後に何か残ってくるような気がして、いわゆる「味がある」ということなのかあと思うなどした。

 

舞城王太郎の作品を読むのは、初めてでしたがなんだか、不思議でちょっと怖いできごとを、受け入れざるを得ないような当たり前さで書き綴られていた。そうとう、変なことを書いているんだと思うし、実際変なことを書いているんだけれど、妙に受け入れやすい雰囲気があった。

 

一つ目の話は連想について。名探偵がでてきて、会話が主体で進んでいく。一番普通に読みやすかったような記憶がある。読んだの一か月以上前であまり印象強くはないけれども。導入としては受け入れやすかった。

 

二つ目が、銃弾が消える話。これは突然、やけに冷静で淡々としたファンタジーに突き落とされたような気分になって読んだ。ただ、そんな不思議なできごとも、あることを「そうである」とだけ受け入れる姿勢で描かれており、実世界もそんなもんかって思った。

 

三つ目は、ドーン!という音が毎日鳴る話。いやこれは不思議な話と見せかけて種も仕掛けもあったので、不思議じゃないのかって思ったような。急にお父さんが冷静に解決していく。お父さんはすごい。

 

四つ目は、石の話。これは種も仕掛けもなく石がストーカーしてくるとんでもないはなし。わたし、石結構好きだけどこんなんされたら泣いちゃうよ。そして、意味わかんない現象が起きているにもかかわらず、すべての登場人物が怖がってはいつつも受け入れていて、適応能力の高さに脱帽せざるを得ない。いやしかし、なんか好きな話だった。ここまででは一番好きな話。

 

五つ目は、あれだ、二重人格の人間の後ろ側にいる人格みたいな存在視点で繰り広げられる話。いやこれは不思議っちゃ不思議だけど、もしかしたらそういうこともあるのかもなあと、割と納得できる(?)というか受け入れやすい。ここまでの話、受け入れがたかったことはあまりないけれど、普通に受け入れられる話だった。

 

六つ目は、兄の彼女の弟がさらわれて兄がぼこぼこになる話。かわいそうに。痛々しいったらないよ。でも兄は結構丈夫で犬の心配もしててすごかった。かっこいいね!いやそうでもないかな。何か言ってるようで何も言ってないような印象を受けたけど読んだの結構前であまり覚えていない。兄は叫び、犬がめっちゃ吠えてた気がする。

 

七つ目は豚の話。これはびっくり、不思議だしちょっと怖い。というか、なんとなく実際にありそうな微妙な不気味な不思議さのテンションで淡々と進んでいくからなんとも。不思議なことが起きていて、でもお話の中では、「それが不思議かどうか」は問題とされない感じがある。受け入れるか受け入れないかしかない感じ。

 

この世界に不思議なことはあんまりないのかなって7つ全部通して感じた。奇妙なことや怖いことはあるけれど、全部が受け入れられるんだなあって。あることをあるがままに信じるすごい人間しかでてこなかった。すごいや。私もそうなりたい。